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ルサルカ・・Otáčivé hlediště Český Krumlov・・2015/8/8 [オペラ]

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Hudební nastudování Mario De Rose
Dirigenti Martin Peschík
Režie a scénografie Jiří Heřman

Rusalka Maria Kobielska
Princ Aleš Voráček
Ježibaba / Cizí kněžna Jolana Fogašová
Vodník Štefan Kocán
HajnýJiří Brückler Jiří Hájek
Kuchtík Yukiko Šrejmová Kinjo
Lesní žínka Věra Likérová
Jiná žínka Lucie Hájková Šárka Hrbáčková
Třetí žínka Jana Piorecká Alžběta Vomáčková
Rusalka děvčátko Simona Bednaříková Charlotte Whiteside
Majordomus Tomáš Kuthan
Milenec Viktor Svidró
Sbor opery  Jihočeského divadla
Orchestr opery  Jihočeského divadla
Balet  Jihočeského divadla
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 チェスキークルムロフ城の庭園内にある野外劇場での公演です。この劇場を回転舞台と紹介しているところもあるのですが、回転するのは舞台ではなく、客席。よって、回転舞台というよりもパノラマ舞台といったところです。

 これが自然とも融合した総合芸術といってもよいファンタジックな公演でした。

 メイン舞台は古ぼけた建物で、昼間見ると決して美しくはないのに、照明で凄く素敵な建物になってしまったのは少々ビックリ。
 オケは観客席から見えないのですが、メインステージの建物の左側の木々の向こうで演奏していたようでした。観客席が回転するのでメインステージと反対側に向くこともあるわけですが、2.3か所スピーカーを使って演奏を流してました。そうしないと観客にはよく聞えないでしょう。
 歌手もマイクを付けるのかと思いきや、マイクを付けていたのはイェジババと外国の王女の2役を歌った人だけ。それも声はスピーカーから聞こえるわけでなく、歌っているご本人から聞こえたので、補助的に付けていただけのようでした。オケピがないので歌手の人たちはすごく近くで歌ったり、野外なのですごく遠くで歌ったりでしたが、どこで歌っても遠近感どおり自然に聞こえ、歌声を堪能できました。反響版といえるようなものは建物と観客席なので、マイクなしで全く問題がないというのも少々不思議でしたが、観客席が結構斜度があるので適度な反響版になっているのか?何か仕組みがあるのか?何よりオケピがない分、歌手が近くで歌っているからということが普通の劇場で聴くのとは大きな違いとなる気もしてます。

 草木の生い茂る公園内です。虫の音が心地よく、オケとの素敵なセッションで、そこに時折遠くで鳴く犬の声も加わってましたが、野外の自然な声は味わいのある効果音です。ただ花火の音が入ったのは少々違和感がありましたが、すぐに止まったのでよかったです。

 冒頭はメインステージである建物に観客席は向かってなく、観客が歩いてきた方向に向かってました。カツカツと馬車がやってきて、観客席に沿ってメインステージである建物の方向へ向かうと、観客席がゴーっと低い音をたてながらメインステージの方向に向きました。このゴーという低い音も普通の劇場内だったら気になるに違いない音なのですが、野外ではワクワクするような効果音で、それほど気になるものではありませんでした。

 演出は女の子の夢物語。お母さんがその馬車に乗って家を出てしまう場面から始まりました。

 ゴーという低い音をたてながら回るたびに冒頭からしばらくの間観客の小さなざわめきがあちこちからもれてましたが、それも仕方ないと思える程度。建物と反対側の木々の茂る広い草地はオブジェが置かれたり、ダンサーが優雅に踊ったり、回るたびにセットや趣向が変化するのが幻想的な公演でした。

 ただちょっとした事件あり。ここは観光地ということで普段オペラに全く興味のない人たちがいるのは仕方ないことですが、プロの歌手の人たちと生のオケの演奏ということでしっかり聞きたいという人だって当然いるわけです。
 [猫]名付けて ”逆切れオバハン事件”
[猫]の並びの列に冒頭からおしゃべりしたり、ガサゴソとバッグからものを取り出したりと少々うるさいオバハンがいました。並びだとそれほど気にならないのですが、前の列の人は気になって仕方なかったのでしょう。注意をしてました。
 パーティの場面、メインステージから飲み物をいくつかトレイにのせた召使いたちが観客席までやってきて観客にふるまうという演出に、オバハンがケケケとけたたましい笑い声をたてて飲み物を受け取ったのですが、これには前の列の人がたまらんとばかり、再び注意したわけであります。
 するとオバハン!!!注意した人が指さしで注意したのが気に入らなかったのか?持っていた飲み物を注意した人にバッとかけΣ( ̄□ ̄|||) それだけでは気がすまなかったのか?持っていたバッグで殴ろうとしたので、思わず[猫]は手を伸ばして止めたのでした!
[猫]だけでなく、前列の他の人たちもこのオバハンをなだめて一件落着でしたが、飲み物が透明で良かったです。
 こういうオバハンはつまみ出してほしいと思いましたが、この事件以降、観客全体に静かにしなくてはという意識が広がったらしく、非常に静かに鑑賞できることとなりました。

 コーツァンは始まる前にコツァーンとアナウンスしてました。今まで聴いた役の中で一番合っているように思え、幻想的な雰囲気の中、存在感が光ってました。
 ルサルカ役の人も小柄で可愛らしく、歌声も含めて役の雰囲気にピッタリ。
 王子役の人はフォークトはファルセットで歌っていた高音もそのまま出していて好演。
 チェコのオペラはチェコの人で聴くのが一番良いとさえ思えたのでしたが、どこの国でもその国の観客にとっては自国の作品は自国の歌手で聴くのは何よりなのかもしれません。
 そんな中、Kinjoさんという日本の方が料理番の役で好演してましたが、チェコでチェコ語の作品にご出演とは競争が厳しい業界で素晴らしいことです。

 この野外劇場の公演は毎年夏に行われますが、オペラだけでなく、バレエや演劇も行われます。この年のオペラ公演はこのルサルカとカルメンの2演目でしたが、評判がよかったのでしょう。2017年のプログラムを見るとルサルカの他に利口な女狐、トロヴァト-レと3演目行われる予定。
 2017年のプログラム→こちら

 なお、公演前に庭園は一旦封鎖され、観客は入口で名前を伝えてチケットチェックを受けました。
夜9時からの公演でしたが、休憩なしで2時間半だったのには少々ビックリ。真夏で昼間は暑くても夜はかなり冷えます。トイレは庭園内にありますが、少し離れてますので始まる前に行っておいたほうが無難です。

 世界遺産になっているチェスキークルムロフにザルツブルク滞在の途中、あるいは前後に立ち寄るのも一考の価値ありです。

ロジャー・アイザックス / ムジカ・フロレア・・Masquerade Hall・・2015/8/7 [コンサート・リサイタル]

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Roger Isaacs /counter tenor

Musica Florea
Marek Štryncl - artistic leader

 ザルツブルクの『トロヴァトーレ』は人気が高く、第一希望の日程が取れずに、中3日開いてしまいました。そこでブレゲンツ、ウィーン近郊のザンクト・マルガレーテンなどを考えたのですが、チェコのチェスキークルムロフではちょうどフェスティヴァルをやっていて、なおかつチェスキークルムロフ城の庭園内にある野外劇場でも公演を行っているというのを発見。交通の便も公共交通機関で行くのは大変ですが、乗り合いシャトルで30ユーロくらいでチェスキークルムロフのホテルまで行けることが分かったので、最も簡単に行けるし、公演も2公演は鑑賞できるということでチェスキークルムロフ行に決定しました。

 この公演はフェスティヴァルの公演で、世界遺産のチェスキークルムロフ城の見どころである仮面舞踏会の間での公演でした。

 大劇場の公演の間にこじんまりとした音楽空間で古楽を聴くのは病みつきになりそうな心地よさです。

 CTのアイザックは大柄な人でしたが、ヘンデルのアジリタ三昧は見事で、スタンディングオベーションでした。

ノルマ・・・Haus für Mozart・・・2015/8/6 [オペラ]

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Giovanni Antonini, Musikalische Leitung
Moshe Leiser, Patrice Caurier, Regie

Cecilia Bartoli, Norma
Rebeca Olvera, Adalgisa
John Osborn, Pollione
Michele Pertusi, Oroveso
Liliana Nikiteanu, Clotilde
Reinaldo Macias, Flavio
Coro della Radiotelevisione Svizzera, Lugano
Orchestra La Scintilla an der Oper Zürich

 正直言ってCasta divaにはそれほど感動しませんでした。
 しかし、公演は一つの歌がどうのこうのということなど、それほど大きな問題ではありません。バルトリの魅力といえば巧妙かつ軽快極まりないアジリタですが、今回は違った一面で観客を魅了してました。息を殺すように歌う弱音のコロラトゥーラはグルベローヴァでしか聴いたことがないもので、緊張感は息がつまりそうなほど。
 オズボーンといえば、8年ほど前にドレスデンの『セビリアの理髪師』以来。そのときはヘナチョコ系の軽さで好演していたので、この役だはどうかと思ってましたが、やはりそこはプロです。別人の強さがありました。
 オルヴェラはチューリッヒで活躍しているので今まで何回か聴いてます。アダルジーザも決して悪くはないのですが、声に甘い可愛らしさがあるので、悲劇よりも喜劇のほうが合っているかもしれません。

 演出は時代を世界大戦中の占領下にある町を舞台にしての展開。セットは壁に囲まれ歌手に優しいセット。なおかつ、前方で歌うバルトリの真後ろに反響版になりそうな幕が降りてきて背後で舞台替え。徹底的に歌手に優しく見えた舞台セットでした。

 悲劇に緊張感は重要です。バルトリの良さはアジリタだけでないことを実感した公演でした。



アルチーナ・・・Grand Théâtre de Provence・・・2015/7/18 [オペラ]

Musical direction Andrea Marcon
Stage direction Katie Mitchell

Alcina Patricia Petibon
Ruggiero Philippe Jaroussky
Morgana Anna Prohaska*
Bradamante Katarina Bradić
Oronte Anthony Gregory*
Melisso Krzysztof Baczyk*
Oberto Elias Mädler, Lionel Wunsch (members of the Tölzer Knabenchor, alternating)
Chorus MusicAeterna (Chorus of the Perm Opera)
Orchestra  Freiburger Barockorchester
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 ミッチェルの演出は笑ってしまうほど分かりやすい演出でした。舞台は2階構造、1階部分は3つの部屋に分かれていて中央だけが明るい広間、両端は薄暗い個室。アルチーナとモルガーナは中央の広間にいる間は若き美女なのですが、両端の個室に入ると老婆になってしまうという設定。上階には空港のセキュリティーチェックにあるX線検査台のような機械があり、捕らえられたアストルフォが横になってその機械に通されると剥製の動物になってしまうというもの。これには本当に客席から笑い声が漏れてました。

 キャストの特徴はソプラノが歌うことが多いオベルト役に少年を起用していること。キャスト表はH/Pからコピペしたもので、ダブルキャストのうちどちらが歌ったのかは分からないのですが、見事な歌いっぷりで、アジリタを披露しながらも父親を探していると訴えるのが本当に泣きそうで実に上手い!
 
 もちろん他のキャストも文句なく、すごく良い公演ではあったのですが・・・・
席は前日の公演よりも一つ上のカテゴリーだったのですが、位置としてはほとんど変わらず前方の端の方。というわけで、この日も耳への圧迫感のようなものが強く、歌手はみんな立派に聞こえるし、音楽も最初のほうこそバロックらしいと思えたものの、ベタっとした感覚に途中から耳が辛くなってウトウトしてしまいました<(_ _)>
 普段音楽など聴かないのに7日連続8公演も聴くということ自体、耳が虚弱体質と認識しているなら避けなくてはいけないことでした。興味のある公演はついついあれもこれもと聴きたくなってしまう性(vv。自分で自分の首を絞めているだけではあります。

 音響調整感と言ってしまいますが、人によっては凄く良い音響と感じる人もいるかもしれません。[猫]はドライな音響で生の音楽を聴いているという感覚のほうが好きなので、機械を通して聴いているような音響はどうも苦手です。
 



イオランタ・ペルセフォーヌ・・・Grand Théâtre de Provence・・・2015/7/17 [オペラ]

Musical direction Andrei Danilov
Stage direction Peter Sellars
Orchestra, Chorus and Choir Opéra national de Lyon
Iolanta
Iolanta Ekaterina Scherbachenko
René Dmitry Ulianov
Robert Maxim Aniskin
Vaudémont Arnold Rutkowski
Ibn-Hakia Willard White
Alméric Vasily Efimov
Bertrand Pavel Kudinov
Marta Diana Montague
Brigita Maria Bochmanova
Laura Karina Demurova
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Persephone
Persephone Dominique Blanc
Eumolpe Paul Groves
Dancers Amrita Performing Arts
Company manager Rithisal Kang
Perséphone Sathya Sam
Déméter Sodhachivy Chumvan (Belle)
Pluton Chan Sithyka Khon (Mo)
Mercure, Démophoon, Tripolème Narim Nam
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 前日に新鮮な感動を与えてくれた指揮のクレンティスが具合が悪く降板、そのアナウンスに会場が少々どよめいたものの、代わりのダニロフはアシスタントということで、このプロダクションにずっと関わっている人のようでした。指揮者が代わっても大きな違いはなかったのではないかと思え、なんら破綻なく、歌手はそれぞれの役に没頭し、ダンサーや合唱も充実したパフォーマンスを見せてくれました。

 演出は極めて簡素で、門のような囲いがいくつか建っているだけのセット。『イオランタ』も『ペルセフォーヌ』も同じセットでした。
 
 『イオランタ』では物語の内容に相応しく、光と影を強調した演出で、時に登場人物が照明を持って歌っている人に照明をあてるという照明係の役も果たすのですが、背後の影と照明を浴びた歌手のコントラストに変化はっても、それだけと言えないこともなく、賛否両論ありそうでした。ただ歌手の人達にとっては歌に集中できるという点で悪くないものではありました。

 『ペルセフォーヌ』は東南アジアの舞踏で表現するという異文化コラボ。インドネシアかタイの踊りのようだとは思ったのですが、調べるとアムリタ・パフォーミング・アーツというのはカンボジアのコンテンポラリーダンスカンパニーでした。ダンサー達は踊りというより東南アジアの民族舞踊の身振り手振りでのパントマイムで演じるといった趣。ペルセフォーヌ役は舞台に2人いて、2人共ブルーのドレスを着ているのですが、一人はマイクを付けた女優、一人はダンサーというわけです。
 『ペルセフォーヌ』は初聴だったのですが、ストラヴィンスキーが東南アジアの音楽に影響を受けたかのような音楽になってました。これはカンボジアのダンスカンパニーとのコラボという演出に合わせて東南アジアを意識した演奏に創っているようにも思え、ストラヴィンスキーについて調べてみましたが、やはり東南アジアについての記述を発見できなかったので、演出に合わせて東南アジア風に演奏したのだろうと思ってます。
 歌うのはユーモルプ役のテノールとコーラス、ペルセフォーヌ役の女優さんはマイクをつけてるのですが、フランス語での語り口とテノールの歌声が神聖さを醸し出しながら、東南アジアの踊りと融合し、完成度の高い作品となっていることに新鮮な美しさと驚きにも似た感動を覚えたのでした。

 『イオランタ』『ペルセフォーヌ』ともに歌手の人たちは全員好演でしたが、耳が虚弱体質の[猫]が気になったのはまたまた音響。席が前方の端のほうだったせいか、音響調整感が強く、オーディオを大音量で聴いているようなベタっとした感覚で耳が疲れました。

真夏の夜の夢・・・Théâtre de l'Archevêché・・・2015/7/16 [オペラ]

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Musical direction Kazushi Ono
Stage direction Robert Carsen

Tytania Sandrine Piau
Oberon Lawrence Zazzo
Puck Miltos Yerolemou
Theseus Scott Conner*
Hippolyta Allyson McHardy
Lysander Rupert Charlesworth*
Demetrius John Chest*
Hermia Elizabeth DeShong
Helena Layla Claire*
Bottom Brindley Sherratt
Quince Henry Waddington
Flute Michael Slattery
Snout Christopher Gillett
Starveling Simon Butteriss
Snug Brian Bannatyne-Scott
Cobweb, Peaseblossom, Mustardseed et Moth Benedict Hill, Lucas Pinto, Andrew Sinclair-Knopp and Jérémie de Rijk (members of the Trinity Boys Choir)

Chorus Trinity Boys Choir
Choral direction David Swinson
Orchestra Opéra national de Lyon Orchestra
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 エクス初日の夜。

 1991年に、エクサンプロヴァンスで初演だったプロダクションの再演ですが、好評だった公演の再演はありがたいものです。
 カーセンのシンプルな演出は青と緑の色をベースに、アクセントに赤を効かせた色鮮やかなファンタジーで、14年経っても色あせることなくということが文字通りに蘇っていました。少々やりすぎといった面が感じられる最近のカーセン演出よりもこの頃のほうがシンプルでスタイリッシュな良さが光っていると思ってしまうのですが、やりすぎというのはカーセンに限らず、時代の潮流なのかもしれません。

 野外の劇場、しかも今回の席は一階の後方、2階席が被り気味の席だったこともあって演奏が遠慮気味に聞こえましたが、それが毎日聴き続けた耳にはものすごく心地よいものでした。

 トリニティ少年コーラスがかわいいだけでなく、途中舞台セットを整えたりして大活躍。
 ピオーもザッゾもそれぞれ役柄に合っていて、脇役のコミカルなノリも阿吽の呼吸。

 公演全体の印象も文字通り、というかタイトル通り。ファンタジックなエクサンプロヴァンスの夏の夜の夢でした。




Purcell / Stravinsky / Orthodox liturgyムジカエテルナ・・・Auditorium, Darius Milhaud Conservatoire・・・2015/7/16 [コンサート・リサイタル]

Musical direction Teodor Currentzis
Orchestra and chorus MusicAeterna (chorus and orchestra of Perm Opera )

Soprano Nadezhda Pavlova
Alto Nataliia Liaskova
Tenor Stanislav Leontiev
Bass Dmitry Ulianov
Pianists Artem Abashev, Oksana Pislegina, Alexander Osminin, Mikhail Mordvinov

Russian songs from the 16th century
Piotr Tchaïkovski Hymn of the Cherubim
Igor Stravinsky Otche Nash
Henry Purcell Anthem - Hear My Prayer, O Lord!
Igor Stravinsky Veruiyu
Henry Purcell Anthem - I will sing unto the Lord
Igor Stravinsky Bogoroditca, deva, raduicia
Henry Purcell Remember Not, Lord, Our Offences
Igor Stravinsky The Wedding
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 再びのエクス。

 初日はダブルヘッダーで、まずクレンツィス&ムジカエテルナのコンサートでした。

 会場は大劇場のそばの小ぶりなホールでしたが、まるで音楽学校に付属したコンサートホールのような雰囲気。

 前半は演奏なしのコーラス、後半はピアノ4台と打楽器、ソリストを交えたパフォーマンスでしたが、特に印象に残ったのは前半のコーラスでした。

 コーラスが入場するとき、低音がかすかに流れ、それがコーラスの声なのか、電子音によるものなのか判断はできなかったのですが、おごそかな雰囲気に包まれました。コーラスの中には後半でソリストを勤める歌手の顔ぶれも見受けられました。

 クレンツィスの指揮ぶりはまるで気を操る気功師か魔法使いのよう。手の動きに一瞬遅れてコーラスの声量が変化するさまは、まるでスライム。
いや、その声の輝きも考えると水銀のよう。
いやいや、個体でも液体でもなく、そのボリュームが変化する様は気体。

 我ながら何を言っているのでしょうか???なぞなぞのような感想になってしまいました<(_ _)>

 それくらい不思議な魅力を放ち、コーラス全員がゆっくりとパントマイムのような動きをするのも独特な美しさだったパフォーマンスでした。

アルセスト・・Opéra national de paris・PALAIS GARNIER・・・2015/7/15 [オペラ]

Marc Minkowski Direction musicale
Olivier Py Mise en scène

Stanislas de Barbeyrac Admète
Véronique Gens Alceste
Stéphane Degout Le Grand Prêtre d’Apollon / Hercule
Chiara Skerath Coryphée soprano
Manuel Nuñez Camelino Evandre, Coryphée alto
Kevin Amiel Coryphée ténor
Tomislav Lavoie Apollon / Un Hérault / Coryphée basse
François Lis Un Dieu Infernal / L'Oracle
Choeur et Orchestre des Musiciens du Louvre Grenoble
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 黒板に情景を描いては消すという即興的芸術を取り入れた演出。舞台に比較的近いサイドで鑑賞したのですが、黒板に描く音などは全くしないので、普通のチョークではないのでしょう。描いては消し、また描く。モノトーンの世界は刹那的な雰囲気を醸し出してました。3幕ではオケが舞台に上がり、オケピからドクロの仮面をつけた合唱が舞台に上がって行くのも正に地獄からのお迎えといった趣になってました。

 タイトルロールのジャンスが素晴らしく、MLGの演奏と絡み合ってモノクロの世界に彩を与えていた公演でした。

 ただ、以前オプティマに座ったときも感じたことがありますが、今回座った3階席サイドでも音響調整感のようなものがあり、機械を通して音楽や声を聴いているような感覚があるのが気になったのでした。



オテロ・・・Teatro alla Scala・・・2015/7/14 [オペラ]

Conductor Muhai Tang
Staging Jürgen Flimm

Otello Gregory Kunde
Desdemona Olga Peretyatko
Elmiro Barberico Roberto Tagliavini
Rodrigo Juan Diego Flórez
Jago Edgardo Rocha
Emilia Annalisa Stroppa
Doge Nicola Pamio
A gondolier Sehoon Moon
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 フローレスを聴くのは久しぶり。テノールの中でもフローレスとフォークトは特別な存在です。テノールをサラブレッドに例えたことがありますが、この2人は違う次元を走っているといった存在で、フローレスはペガサス、フォークトはユニコーンなどと書いたことがあります。

 久しぶりに聴くフローレスは・・・あれ?ペガサスの羽が小さくなった?と思えてしまったのですが、期待したオテロとの重唱でのハイDは聴くことはできませんでした。
 ただフローレスだけでなくクンデもアン・デア・ウィーンで聴いたときほどパンチがないのです。今までスカラではワーグナー、シュトラウス、モーツァルト、ヴェルディなど聴いたことがあり、どれだけオケが鳴らしても歌が埋没することはない歌手に優しい劇場だとしか思わなかったのですが、ワーグナー歌いとロッシーニ歌いの声の届き方の違いを改めて認識することとなりました。
 ロッシーニはやはりもう少し小さ目の劇場で聴いたほうがよいのでしょう。セットも奥行が広く、紗幕で囲まれているのですが、大きな劇場の場合はもっと奥行を狭くしないとロッシーニ歌手には優しくないと思えるもの。これはベルリン国立歌劇場からの借り物のようですが、リンデンにせよ、仮小屋シラーにせよもっと小さい劇場ですから、その辺は考慮してセットを組んでほしい気もしました。紗幕の後ろに反響版はあったようですが、紗幕はどちらかというと音を吸収する素材で反響版の効果も半減してしまうのではないでしょうか?

 それでも3人のテノールの競演たるや聴きごたえ十分。フローレスとクンデの実力はすでに承知ですが、イアーゴ役のロチャも上手い!見た目は悪に見えないのですが、クールで知的な印象が頭に血が上った他の2人と一線を画し、物語のキーパーソンの役割をしっかり果たしてました。
 ペレチャッカも良くて満足。

 指揮者はガードィナーからタンに変更。タンはチューリッヒで聴いた『オリー伯爵』ほどの冴えは感じられませんでしたが、ピンチヒッターとして十分に役割を果たしているように思えました。

 
 公演とは別の話になってしまいますが、書く機会のないまま過ごしてしまったので、ここに書き残しておきます。
 スカラはリスナー氏からペレイラ氏へと総裁がバトンタッチ。スカラが抱えている問題解決にペレイラ氏ほど頼りになる存在はいないでしょう。なんといっても集金能力抜群。ザルツの剰余金を使ってスカラを救ったとさえ思えてしまう手法はさすが超一流のビジネスマン。
 もちろんザルツでペレイラ氏が算段している間、最も厳しい時をなんとか乗り切ったリスナー氏も立派。資金的に余裕のあるパリ国立オペラに移ってからの意欲的なプログラムは魅力的です。

 リスナー氏、ペレイラ氏がイタリア人じゃないと意味のない文句しか言わないのはミーハーな評論家だか、音楽物書きくらいかもしれませんね。

 スカラはどんな状況でも歌手の素のままの声の美しさを堪能できる劇場であり、独自の美しい音を持つオケに、ここは『イタリアオペラの殿堂』であり続けると思わされるところであります。

 更についでに書き残しておくと、極私的一流歌劇場は
 箱とオケという面ではここスカラ、ウィーン、ドレスデン、そして現在改修中のリンデンの4つ。理由は音響調整感が少ないこと、オケがそれぞれ独自の美しさを持っていること。
 プログラム等、取り組み姿勢という面で選ぶ一流歌劇場はバイエルン、チューリッヒ、パリ。

 以上。
 アン・デア・ウィーン、シャンゼリゼ、その他素晴らしいロココ劇場、バロック劇場はありますが、オペラの上演回数が少ないのでそういった劇場は除いての話です。

エクセルシオール・・・Teatro alla Scala・・・2015/7/13 [バレエ]

Music Romualdo Marenco
Staging Filippo Crivelli
Conductor David Coleman

The Light Marta Romagna/Obscurantism Mick Zeni/The Civilization Alina Somova/The Glory Virna Toppi/The Valour Chiara Fiandra/The Invention Vittoria Valerio/The Concord Giulia Schembri/The Constance Antonella Albano/Giorgio, the landlord Gianluca /SchiavoniKunegonda, his wife Deborah Gismondi/Fanny, fianceé to Valentino Antonella Albano/Valentino, boater Maurizio Licitra/Laura Paola Giovenzana/Denis Papin Riccardo Massimi/Volta Alessandro Alessandro Grillo/The Fulgor Virna Toppi/The Cosmopolitic Civilization Alina Somova/The Chinese Fabio Saglibene/The Turk Federico Fresi/The Spanish Massimo Garon/The English Christian Fagetti/The Indian Girl Antonina Chapkina/The Indian drum player Matthew Endicott/The Slave Federico Bonelli/Italian Engineer (from Bardonecchia)Matthew Endicott/French Engineer (from Modane)Riccardo Massimi
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バレエを鑑賞したのは久しぶり。
華やかな美しさ溢れる公演で、ソモーワ嬢のグラン・フェッテを見れただけでも行ったかいがありました。