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ラ・ボエーム・・・Grosses Festspielhaus・・・2012/8/13 [オペラ]

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Daniele Gatti, Conductor
Damiano Michieletto, Stage Director

Piotr Beczala, Rodolfo, a poet
Anna Netrebko, Mimì
Massimo Cavalletti, Marcello, a painter
Nino Machaidze, Musetta
Alessio Arduini, Schaunard, a musician
Carlo Colombara, Colline, a philosopher
Davide Fersini, Benoît, their landlord
Peter Kálmán, Alcindoro, a state councillor
Paul Schweinester, Parpignol
Steven Forster, Parpignol (Artist)
Vienna Philharmonic
Concert Association of the Vienna State Opera Chorus
Salzburg Festival and Theatre Children's Choir

『魔笛』がスケール小さいなーと思ったら、こちらも思いっきりスケールの小さな演出でした。
しかし!
すんごく感動的!

これはただ単に時代を現代に変えた演出ではありません。

セットが中央に窓、両脇に蝶番があって扉がついてます。
この蝶番の大きさからいって、舞台上の人間は5cmくらいの大きさにしか見えないのです。

窓は古いヨーロッパの家に見られる、内側に観音開きの木の扉のある窓
ミニチュアの世界だなー
色もカラフルでおもちゃ箱をひっくり返したみたいだなー・・・
と、ずっと思いながら鑑賞していたのですが、
地図の上を登場人物が動き回り、
道路も子供が書いた絵のようなものであることから[ひらめき]

ミミを失ったロドルフォやその仲間達は年取っておじいちゃん、おばあちゃんに・・・
もうパリから離れて住んでいる
ある日、孫からパリってどんなとこ?と聞かれる。
窓の下の机の上で地図を広げ
昔仲間と住んでいたんだよ・・・
子供のおもちゃの人形も使って話はじめる。
ミミというとても素敵な仲間もいたんだ・・・と
こうしてミミとその仲間達の話は語り継がれる
時代からしてロドルフォじいちゃんから話を聞いた孫が、自分がおじいちゃんになって、同じように孫に話しているというところかもしれません。
舞台はその話を聞いた孫が自分の頭の中で想像したことを再現したもの
マルチェロは絵を書いて生活していたと聞けば、小さな子供はスプレー・アーティストを思い出し
ミミが火を借りに来たと聞けば、タバコの火を思い出す
でしょ?

最後に子供の手が窓の向こう側に現れ・・・(´;ω;`)


演奏も感動的
雄弁に語ること語ること!
音色の美しさは言わずもがな、自然な流れの中、抑揚、アクセント、パウゼなど、演出や演技と重なって感動を呼び起こすものでした。
特に最後の沈黙は絶妙
沈黙も音楽の一部、感動をさらに増幅させるものです。
ウィーン・フィルの音色は一幕、舞台上で演奏するバンドの音色までブラスバンドのような音ではないものだなと妙なところにも感心してしまいました。

では大絶賛の公演ということ?
m(__)m
なんで何か文句言わなきゃ気がすまないんだろうね、全く・・・・
キャストだって文句なかろう!
ではあるのですが・・・・
得手不得手はどうしようもないということってあるでしょ?
ない?普通あるでしょ?
自分自身にこういった演目の鑑賞能力がないようにも思える
今日このごろ・・・・

最近『劇的信憑性』という言葉が気にいってよく使ってますが・・・・
その劇的信憑性という点において、
登場人物そのままだったのはマルチェロ役のカヴァレッティ・・・
え?カヴァレッティ!と、ここで気がついた!
チューリッヒの『セビリヤ』でフィガロだった人だ!『劇場的都合不都合』にも出ていた人だ(゚O゚)
感想書くときになって気がついたとは、遅いよ、
ですが、いつもキャストをしっかり確認しないまま鑑賞してしまうのです。
わからなかった・・・今の今まで初めて聴いた人だとばかり思っっとった_(._.)_ 
仲間達との接し方や、ムゼッタの行動に(  ̄っ ̄)ムゥとしながらも我慢している姿とか、
さりげなくて自然
歌も頑張って歌ってますという印象が残らず、感情移入して聴くことができました。

ということで[猫]が何を言いたいか、分かりましたね?
つまり・・・
ネトコはネトコ
ベチャワはベチャワ
だったわけです。

ベチャワについては、声はきれいだし、難曲『冷たい手を』をオリジナルキーで歌える人はそうそういないことを考えると、見事です。
ただベデャワを聴いたという印象が強く、なぜかロドルフォとしての印象が薄いのです。
ロミオやエドガルドの時と印象が変わらないのは何故?
固定ファンが大勢いる人気歌手というのは、演目云々、あるいは演出云々にかかわらず、常にその人自身でなくてはいけないのでしょうか?
よく良い意味で別人という表現を使いますが、そういったことよりも、常に自分が一番良く見える姿、あるいは良く聴こえる歌い方を貫くことがファンのために大切なのでしょうか?
とはいえ、まだ3回しか聴いてないので、いつもイメージが変わらない人だと判断してしまうには早いでしょう。
それにイタものの場合、演出が大きく読み替えられることも少ないですし、違う面を発揮する機会自体少ないのかもしれません。
今後いろんな役柄、演出で聴く機会があって、違う魅力を発見できることもあるでしょう。
いつも自分の歌いたいようにしか歌わない(歌えない?)タイプだとお聴き通し感がでるので、そうそう何回も聴く必要がないかな?と思ってしまいます。
まぁこちらの聴く能力もいつも違いが分かるほどでもないので、思い込みもあるかもしれません。

ネトコは今までいくつかの魅力は既に発見済み
アディーナではコメディらしい生き生きとしておおらかな歌声、まろやかなコロラトゥーラを
ヴィオレッタでもしっとりとした伸びやかな歌声を・・・
ただ苦手と思うことも何回かあり、
その理由は以下の二つ、
ピッチが不安定でぶらさがり気味
力づくで出すオタケビのような高音

今回はピッチについてはそれ程気になりませんでしたが、
出たのヨ・・・・・オタケビ・・・・
体育会系なのですよ
あの不自然な高音のオタケビ・・・・(+o+)
ただいまのオタケビ、テクニカルポイント9.0、アーティスティックポイント6.5
競技のような高音のオタケビは、何もかも吹っ飛んでしまうくらい逆毛総立ちになるからやめていただきたいのですけど・・・・・
まるで歌舞伎の大見得のように、他の演目でも結構遭遇確率高いのよネ。
これが素晴らしいと感動する人がいるから、叫ぶのね・・・きっと・・・・
残念ながらそういった感性を持ち合わせてないのヨm(._.)m
以上、ネトコはミミでなく、ネトコだったという理由でした。

ムゼッタのマチャイゼは初めて聴きましたが、気が強くてワガママな面が強調されてました。
厳しい見方をすると、少々頑張りすぎ、調子良すぎて独りよがり気味になってしまっていたような気がしないでもない・・・
カーテンコールで一人ブーを叫んでいる人がいましたが、それは厳しすぎ、納得できるものではありませんでした。

カーテンコールは賞賛の嵐
そういえば、以前ガッティに対して意味不明のブーが出ることが何回かありましたが、今回はブーは全くなし
当然でしょう。
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ザルツにいる間ずっと頭の中にあったのは
ドーナツ食べすぎで死んじゃったエルヴィス・プレスリー
いくらなんでも死ぬまで食べるなんてこと(ヾノ・∀・`)ナイナイ
[猫]にはまだ理性が残ってた(・◇・)
もードーナツ食べたくない!見たくもない!
次の日『カルメン』は運よく外れたので、心おきなく郊外に一日遊びに行きました、ハイ。

何事も過ぎたるは及ばざるがごとし(゚д゚)(。_。)
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アルチーナ

これは、NHKの放送を観ました!
パルピニョールがカッコよくて笑ってしまいました。
それとミミが花の刺繍をするのは布地ではなくて皮膚に・・なんですよね?
演出に関してはRENTみたいだな・・でもミニチュア?(クリスマスプレゼントを貰った子供達がゲームで遊んでいたのでロールプレイングゲームかしら?など)と思ってましたが、
孫に話して聞かせていて、それを聞いた孫の想像を再現したものと言うのはなるほど納得です!

>固定ファンが大勢いる人気歌手というのは、演目云々、あるいは演出云々にかかわらず、常にその人自身でなくてはいけないのでしょうか?

これは私も気になります・・
でも、だからこそスター歌手なのでしょうね・・・
やはり、喜ばれるから、なのでしょうか。

by アルチーナ (2012-08-27 10:41) 

hbrmrs

こんにちは。私も放送を見ましたので、こうしてコメントを寄せることができました。
目にも鮮やかなカラフルな演出が冴えていました。ミニチュアが入ったおもちゃ箱の中のような世界。演出家ミキエレットのアイデアが冴え渡っていましたね。

最後のガラスにMimiと書き入れたのは、なるほど子供の手だったのか・・・私はてっきりミミ自身が「私を忘れないで、私の名前を覚えておいて」と息途絶える直前に書きなぐったのかと思いました。

ベチャーワのロドルフォ、ジョニー・デップみたいでかっこ良かったと思いました。歌はいつものベチャーワでしたね(笑)。


by hbrmrs (2012-08-27 20:40) 

kametaro07

アルチーナさま
>パルピニョールがカッコよくて笑ってしまいました。
実は放送は見ていないので、そこまでは分かりませんでした。
>それとミミが花の刺繍をするのは布地ではなくて皮膚
これも分かりませんでしたが、設定としてはありそうですね。

孫に話したというのはもちろん私の想像ですが、最後窓に現れた手を見て、これはミニチュアの世界だと納得してしまいました。

>スター歌手
有名な歌手の人でも役が違ったり、役が同じでも演出が違うだけで、印象が違う、または明らかに表現を変えて臨んでいる人はいるのですが・・・
何故かどの役でも同じような印象で終わる人もいるのですよね。
本当は変えているのかもしれませんが、イタものはコンセプトが大きく変わることもないですし、その違いを見出すことが難しく、今回のネトコのように高音をいつものように出されると、まただよ、と思ってしまう・・・
もちろんネトコもコメディでは違った魅力を見せてくれますけどね。
ベチャワも似たような役柄でしか聴いたことありませんし。
ただスター歌手の中には自分の歌いたいようにしか歌わない(歌えない)
人はいるでしょう。
個人的には批判を受ける可能性があっても、色々と挑戦する人の方が好きですが、そういった批判を受けることを嫌がる人もいるでしょうし、観客は自分を聴きに来ているのだから思い通りに歌うという人もいるでしょう。
もちろん今回の二人がどちらのタイプなのかは?です。
by kametaro07 (2012-08-27 22:46) 

kametaro07

hbrmrsさま
>最後のガラスにMimiと書き入れたのは
子供の手に見えたのですが・・・・
そう仰られると自信がなくなりそうです^^;
いずれにせよ手の大きさから窓の下の小さな世界の話だと納得してしまいました。
>演出家ミキエレットのアイデアが冴え渡っていましたね。
同感です(^-^)/

>ベチャーワのロドルフォ、ジョニー・デップみたいでかっこ良かったと思いました。
そうそう、私もあれ?とオペラグラスで確かめちゃいました。
でも歌うとやはりベチャーワでした(^-^)/
by kametaro07 (2012-08-27 23:01) 

Ree

カヴァレッティ良かったですよね!
私は多分初めて聴いた歌手だと思いますが、声も演技もとても気に入りました。

現地の新聞でも報道されていたのでmakeratoさまもご存じかもしれませんが、翌日カルメンの初日、エスカミーリョ役のSmoriginasが絶不調で、3幕からは本人は演技のみの口パク、カヴァレッティが舞台袖でエスカミーリョ歌いました。
朗々と気持ちよさそうに歌ってました!

チューリヒで活躍しているペレイラ人脈の歌手みたいですし来年夏のザルツでも活躍するかな?
また違う役で鑑賞してみたい歌手です。
by Ree (2012-08-28 20:46) 

Ree

何度も厚かましくお邪魔するだけでは飽き足らず記載ミス…(汗)
御名前の記載が間違っておりました。
kametaroさま申し訳ございません!!
by Ree (2012-08-28 20:50) 

kametaro07

Reeさま
カヴァレッティは間違いなくペレイラ人脈の歌手ですから、おそらく来年もザルツで活躍してくれることでしょう。
コメディで2回聴いたことがあったのですが、豪快、痛快といった印象だったので、今回はガラリと雰囲気が変わってました。
エスカミーリョも歌ったのですね!
また違う魅力だったことでしょう。
『カルメン』はご覧になった方から話は伺いましたが、代わりに歌ったのがカヴァレッティとは存じませんでした。
オリジナルのエスカミーリョ役の人は気の毒でしたね。
これだけ毎日公演があるのですから、いろんな役を歌える代役の人が控えていてもおかしくなさそうですが、他の演目から代わりの人を出すのですね。
>makerato
イタリア人みたいで気に入りました(^-^)/
by kametaro07 (2012-08-28 21:54) 

Hiroko

こんにちは、私もBSでみました。オペチャ(ペチャワのこと)とネトコとミキエレットはあまり好きではないんですが、演出はカラフルでけっこう楽しかったです。Kameteroさんの記事を読んで、ネトコが入れ墨をしていたのとか、色々納得がいきました。このボエーム、演技はオペチャで歌はカウフマンの吹き替えの日があったり、またコッリーネのコロンバーラが誕生日の日の公演はミミがAuguriと言って(言ったのかシャンパンの名前がAuguriだったのか不明ですが)シャンパンを出してコロンバーラが栓を抜くという場面があったそうです。
by Hiroko (2012-09-03 00:13) 

kametaro07

Hirokoさま
>コロンバーラが誕生日の日の公演
粋な計らい!素敵ですね。

>カウフマンの吹き替えの日があったり
代役に歌ってもらうことが多い方ですから、たまには代役で歌ってもらわないと(^O^)!


by kametaro07 (2012-09-03 20:20) 

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